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詩歩
Shiho
いつか消えてしまうきみに
深い 深い 海の底
春までの距離 あと50㎝
流れ星がホットミルクの中に入って溶けた
いつか消えてしまうきみに
雪が 真っ白な雪が
あなたのもとへ届きますように
海はやっぱりしょっぱかった
売り切れ
無の世界行きのきっぷは売り切れ
月と地球
月に棲む少女は地球の人間とは
ともだちになれない
時のなかで
流れ続ける川
咲きはじめた桜
過ぎゆく時
繰りかえす季節
変わらないもの
変わってゆくこと
これまでの足跡
これからの道
あの時の涙
明後日の笑顔
流れる時の中にあるすべてと一緒に
古いエレベーターに乗り込んで
上下に移動する時間は
果たして短いのか長いのか
わからないまま...
わからないままでいい
だから せめて...
目を閉じなくても生きてゆけるという
強さをください
ヒトデとクジラ
色を変える虹の光のような
水の上の生きもの
ぴんくのヒトデとグレーのクジラ
小さな海で光っている姿は
かわいそうでもあるけれど
その光があることで
どれだけよろこびを感じられることか
ヒトデとクジラはご存知ないでしょう
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